水害

熊本県南部の豪雨、大変なことになりました。

胸が痛みます。老人ホームが水没して、心肺停止16人、

行方不明5人とか・・・・そしてあちらこちらでの土砂崩れによる死者や

行方不明者がたくさんでています。

どれほどの雨が降ったんでしょうか。

 

私も若いときに、下宿先で水害にあったことがありますが、はげしい雨が止んで、

うとうとと眠りかけた午前二時ころに、洪水が来るぞーという叫び声で目が覚め

ました。

洪水が来ると聞いて、私たちは一階の人の冷蔵庫を二階に運ぼうとしましたが、

何もかも間に合わず、一瞬にして水が家の中に押し寄せ、物がぶわーっと宙に浮きました。駒込川が氾濫して、あっという間に、低地の古い家に入ってきました。水の勢いはすごいものでした。不気味なほど静かに、しかし一気にゴワーっと来るんです。ゆっくり流れてくるんじゃないんです。


みんなで階段の上のほうに座って、ただただ おそろしく眺めていました。

 

二階だから大丈夫だと思ったのですが、古い家だから崩壊するといけないので、脱出するように外のほうから何度も叫ばれ、男の人たちが助けに来てくれて、同室の背の低い女の人は、男の人に背負われ、私も外に出ましたが、胸まで水に浸かって道路に出ましたが、汚水でずぶぬれになってしまい、どうしたらいいかわからず、同室の女性と二人で、近くの教会に助けを求めに行くことにしました。国道を渡ったのですが、道路は川のようにゴーゴーと流れ、ひざ下くらいまでの深さでしたが、ものすごい勢いで、足を取られそうで、とても恐ろしかったです。今思うと無謀なことをしたjものだとぞっとします。あんな流れの中を、歩いてはいけないと思います。

 

迷惑な訪問者だったと思いますが教会のおくさんに服を貸してくれるよう頼み、下着からすべて一式お借りしました。教会のあるほうは高い位置にあったようで、何事もなく平穏でした

 

そのあと国道の水の勢いがなくなってから、下宿先の家に戻ったら、一階が分厚い泥だらけで、大変な状態になっていました。トイレが今のような水洗ではなかったので、そんなこんなの始末がほんとに大変でした。少し離れた先に、井戸を解放してくれる家があったので、助かりました。

 

きれいに洗って干していた革靴などを、すべて盗まれてしまい、二重に悲しい思いを味わったものでした。命が助かっただけでも、ありがたいことではありますが・・・翌日、パンの配給があり菓子パンを、とっても惨めな気持ちで食べたのを思い出します。

 

今回水害にあわれた方々、家が残っていればまだ何とかなるでしょうが泥をかたづけて復元されるまでに、どれほど大変な思いをされることかと思います。どうかなんとか乗り越えてほしいと思います。