11月23日の誕生日

 

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11月23日は爺の誕生日でした。

 爺はとにかくお金を使うことが大嫌いなうえ、なにを

 プレゼントしても、ほんとに喜ばないので、喜ばせよ

 うと用意しても、こっちが逆に悲しい気持ちになります。

 

  

それでいて、何も祝意を表さないと、いじけた子供の

 ように悲嘆するので・・・・・・ほんとにめんどくせ~~

奴なのです。

 

 

そういうわけで、今回は夫のために何かを用意しても、

 喜ばれないので、私はお花を用意しました。

 花なら、爺に「こんな無駄なこと」といわれて傷ついても、

 その花で癒されるしね。

 

 

今まで何年も、息子たちや私からあれこれプレゼント

 されても、ほとんど使うこともなく、余計なことでもした

 ような、迷惑そうな顔をするのです。ほとんど使わず

 に、しまってあるのですが、それでも心やさしい三人

 の息子たちは、その時々に、あれこれ贈ってくれる

 のです。

 

 

 

北海道の息子からは、おいしそうなうなぎ4匹も送ら

 れてきました。

 毎年うまいものの詰め合わせを送ってくれます。

  

 

 一緒に住んでいる息子が、仕事が忙しくて買い物に

 出かける暇がなかったので、きおらと二人で買い物

 に行くことになりました。すると勘のいい夫が、

 「ひょっとして、俺のプレゼントかいにいくのか」と言

 われたので、「それもあるけど」というと、急に強い

 口調とこわばった顔で、「俺は物は一切いらない

 からな、絶対に何にも買ってくるなよ」というのです。

 

 

 

「あのね~、爺を喜ばせたい、何かプレゼントし

 たいという息子や孫の優しい気持ちを摘み取っ

 てしまう気?」というと、「それじゃ、金を使わない

 ように安いものにしてくれ、グンゼとかそういう

 高いのじゃなく、二枚で680円のパンツがしまむら

 でうってるから、きおらにはそれにしてもらってくれ、

 

 

 あんたも買ってくれるつもりなら、木綿のズボン

 下と謙からはゴム長靴を」をといったので、

 「きおらには一応伝えるけど、私はもう用意して

 あるから下着は買わないよ。」

 

 

 

「長靴はサイズもわからないし、自分で買って 

用意しておけば?」というと、「あとでワークマン

 にいって買ってくる」とのこと。

 

 

 

さて、5年生の孫と、買い物に行く途中、車の中

 で爺からのプレゼントの要望をそのまま伝えたら、

 孫は「え~~~なんでパンツなの?パンツの

 プレゼントなんて、僕はいやだ。パンツなら爺が

 自分で買えるでしょ。」

 きっぱりそういうきおらの意志に、私も心から

 賛同しました。

 

 

 

 

家の近くのしまむらを通り過ぎて、遠くのショッ

 ピングセンターに出かけました。きおらは自分

 の財布を、大事そうに持って、紳士服売り場に

 いき、私は私で、爺がいう二枚で680円の

 ブリーフが、ここで売ってるかどうか探してみました。

 

 

 

 

しばらくすると、孫が「いいのを見つけたので、

 お婆ちゃん見にきて」と私を呼びに来ました。

 とても暖かくて寒い朝に最高。色も数種類の

 中から、きおらが自分で選びました。

 「最高!あったかいし、朝早く起きて仕事する

 爺にぴったりのプレゼントだね。色もきれいな

 色だし、きおらセンスいいねえ」 裏も表も、

 ふかふかして肌ざわりもよく、とにかく暖かい。

 

 

 

 

長靴は、夫がワークマンから買ってきて、息子に 

領収書を渡すと、驚いたことに、息子は大枚数枚を

 財布から出して、「裸で申し訳ないけど、今月手当

 てが付いたので、その分で長靴代を含めてプレゼ

 ントです」と渡していました。

 

 

後日私にも、諭吉さんをプレゼントしてくれました。

 (誕生日からは数日過ぎたけど、写真に収めておき 

ました。)